Column
酉年だけに・・・
11項目。
以前コンサルティングさせていただいたお客様の
「一日」の営業目標の数です。
売り上げ金額、商談獲得件数、訪問件数、面談人数、面談時間、商談件数、
商談金額、メイン機種PR件数、施策デモ件数、メイン機種商談件数、
メイン機種商談金額・・・。
率直に私は思いました。
「目標項目、多すぎませんか?」
これは「サンクコスト効果」と呼ばれる典型的な事象です。
人が無意識に持ってしまう考え方で、
「手に入れられそうなもの」より
「失ってしまうもの」の方が
より重要で大切なものに思えてくる傾向のことを言います。
営業成果の改善策を検討するたびに
新たな目標項目が追加されてしまうのですが、
一方でそれまでに積み上げてきた目標項目は、
無くすかどうかという段になって、
大切なものに思えてしまうのです。
結局、従来の目標は無くすことが出来ず、
新たな目標項目がさらに上乗せされていくことになります。
やるべきことがどんどん増えていきます。
大抵、多すぎる目標は達成されることがありません。
ラグビー日本代表メンタルコーチで、
あの五郎丸選手のルーティーン(ムダの無い動き)を二人三脚で作り上げた
荒木香織さんは言っています。
「目標を達成する人は、やらないことを決めている」
最近の研究においてパフォーマンスを出すために必要なことは、
あれもこれもと、やることを増やすことではなく
「本当に大切なことに注力して、それ以外はやらないと決めることだ」
と改めて言われ始めています。
「成果の80%は、活動の20%で決まる」。
これは「20対80の法則」、あるいは「パレートの法則」として有名です。
成果の80%を生み出すための大切な20%の活動を見極め、そこに注力出来れば、
それ以外のことはやめてしまっても、
大した問題にはならないというわけです。
2017年、新年に目標を立てられた方も
多いと思います。
ここで一つ、提案があります。
今年は一年の「計」に
「何をやめるか」も決めてみませんか。
勇気を持って、何かをやめる決断をしましょう。
バタバタしない一年にするためにも。
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