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2016/12/02

こんな方はいませんか?あなたの周りに

「能力は高いはずなのに、人によって結果に差がついてしまうのは何故なのか」

 

この疑問に対する研究結果が今、注目されています。

 

ここ数年の人材育成に関するシンポジウムATD国際会議※においても

非常に多く引用されていました。

 

その研究結果は以下のようなものです。

 

”実は結果の差を生んでいるものは、

「実際にどの様な能力を持っているか」ということよりも

「能力そのものの捉え方の違い」によるものである。”

 

スタンフォード大学の心理学者キャロル・S・ドゥエック教授によって提唱されました。

 

教授によると、人の能力に対する捉え方は大きく2つあり、

それぞれ

グロースマインドセット(Growth mindset)と

フィックスドマインドセット(Fixed mindset)と

呼ばれています。

 

グロースマインドセットとは

「能力というものは、自分の努力次第で伸ばすことが出来る」

と捉えることを言います。

 

一方で、フィックスドマインドセットとは

「新しいことを学んだとしても、能力・知性・才能は、最終的に自分の力では

どうにもならないもの」

と捉えることを言います。

 

グロースマインドセットの能力観の持ち主は

能力は向上させることが出来ると捉えているので、

困難に対しても、努力次第で乗り越えていけると信じていますし、

むしろ「No pain,No gain.」と言う考え方になります。

 

対してフィックスドマインドセットの場合は、

仕事の進め方に典型的なパターンが見て取れます。

 

知能や能力を変えることは、ほとんど不可能と捉えているため

仕事に対して「今ある能力」だけで「出来る」「出来ない」を判断してしまい、

「出来ない」と判断したら、失敗を恐れ、取り組むことを避けようとするのです。

 

そして困難にぶつかった時のあきらめも早く、

周囲からのアドバイスがポジティブな内容であったとしても、

ネガティブなものとして捉え、受け入れることはありません。

 

「能力は高いはずなのに、人によって結果に差がついてしまうのは何故なのか」

 

この問いに対する答えは、何よりまずこのグロースマインドセットの能力観を

持つ事が出来るかどうかにかかっているということなのです。

 

しかしながら、組織全体をグロースマインドにさせるのは

現実的に難しいものがあります。

 

ご存知の方も多いと思いますが、組織は2-6-2の割合でグループが

分かれると言われています。

上位2割の優秀層、中位6割の平均的な母集団、下位2割の層です。

 

ここで注目すべきなのは、

6割の母集団にはグロースマインド・フィックスドマインドの持ち主が

混在している点です。

 

この中位層のフィックスドマインドを持つ人達を

可能な限りマインド転換させることが極めて重要です。

 

組織をグロースマインドに導くためには、リーダーやマネージャーが

グロースマインドの持ち主であることが大前提となりますが。

 

(※)ATD国際会議
ATD国際会議(ATD International Conference & Expo)とは、通称ATDICE(アイス)と呼ばれ、世界120ヵ国以上、約40,000人の会員を持つ、人材開発に関する世界最大級の組織であるATD(Association for Talent Development)が年に一度開催している、人材開発や組織開発に関する世界で一番大きなイベントです。

 


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