Column
病は気から、成果も気から
日本のメダルは過去最多の15個で金メダル4個!?
米グレースノート社が平昌冬季五輪開幕30日前に、全種目のメダル予測を発表しました。
金メダルと予測されたうちの1人が、フィギュアスケートの羽生結弦選手です。
この羽生選手。
コーチが変わったことで、パフォーマンスが急激に良くなったとも言われています。
確かに戦績を見ると、コーチが変わる前には余りメダルが取れていません。
ところが、コーチが変わった後はメダルを取るのが当たり前で、色も殆どが金か銀です。
羽生選手が良くなった要因は様々あると思いますが、その中でも、とりわけよく挙げられる要因があります。
それは『自己効力感』です。
「自己効力感」とは、「自分はやればできる!」と自分を信じてやり遂げることができる力のことです。
仕事でも「自己効力感」が高まるとパフォーマンスがアップすると言うのは、殆どの人が納得されるのではないでしょうか。
この「自己効力感」を高めるには、
- ①成功体験:過去自分が成功した経験
- ②代理経験:自分以外でうまくいっている人を観察すること
- ③言語的説得:自分に能力があると言葉で説明されること
- ④生理的・感情的状態:楽しい、嬉しいといった感情が前面に出た状態のこと
を経験することだと言われています。
この中で、最も自己効力感を高めると言われているのが①成功体験ですが、成功体験がなければ、②~④に頼らざるを得ません。
ここで注目したいのは、コーチや上司など他人にしかできないことです。
それが③の「言語的説得」。
つまり、上司から部下への「励まし」や「期待」が部下のパフォーマンスをアップさせる一因になるのです。
これは『ピグマリオン効果』としても知られています。
「人は期待された通りの成果を出す傾向がある」
ただし、注意することがあります。
それは「本気で期待すること」です。
言葉だけの期待や嘘が混じった期待は、逆効果になりかねないのです。
例えば、部下の考え方・性格・日頃の行動・成果などを把握した上で具体的な言葉を使って期待されると、部下は「自分の事を理解してくれた上で期待してくれている」と思え、期待に応えようとするのではないでしょうか。
上司の期待が部下の自己効力感を高めて成果につながると、成功体験として更に自己効力感が高まり、正のスパイラルが生まれます。
部下の成長は「あなたの本気度」にかかっているかもしれません。
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