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2017/06/01

働き方改革のキーマンは・・・

在宅勤務制度、ノー残業デーの設置。

働き方改革の一環として、多くの企業が様々な取組みをしています。

 

取組みの中心は「長時間労働対策」「在宅勤務」「有給休暇の消化」が多く、「生産性の向上」に言及している企業は少数です。

 

本当にこれで良いのでしょうか。

 

「生産性(ダイヤモンド社)」の著書である伊賀泰代さんも、本の冒頭で、日本における(工場以外の)生産性に関する意識の低さに危機感を抱いています。

 

単なる労働時間の削減では、企業が提供する価値も削減されかねません。

どうしたら価値を下げずに、あるいは価値創造しつつ労働時間を削減できるのか。

 

働き方改革は生産性の向上を再認識する良い機会だと考えられます。

 

ここで注目したいのが、生産性の向上により削減できた時間。

その使い方が、働き方改革における真の効果をもたらす気がします。

 

削減できた時間の多くを家族や自分のために使うのは当然ですが、一部の時間を企業の価値創造のために充てようと考え、明文化し社員に向けて発信している企業があります。

 

三菱地所は「生産性の向上による新たな価値創造」を目的として、社長直轄の「働き方改革推進委員会」を設置しました。

 

また、三井不動産は「働き方の質を高める意識改革とそれをサポートする各種制度・職場環境整備により、高い価値創造の実現」を目指して「働き方企画推進室」を設置しています。

 

社員と企業がWin-Winになる「意識改革」の環境作りと効果の実感があって初めて、働き方改革が両者にとって意味のある取組みになると思いませんか。

 

では、この「意識改革」。

誰がリードすべきなのでしょう。

 

人事部門でしょうか。それとも各担当の管理者でしょうか。

 

そのヒントはアクセンチュアの取組みにありそうです。

 

アクセンチュアでは、全社員イノベーション活動としての組織風土改革を通して、働き方改革を実践されています。

 

しかも、経営上の最優先課題という位置付け。

 

定期的に浸透状況を調査するだけでなく、社長自らもメッセージを発信。

残業時間や有給休暇取得率など事前に決定したモニタリング項目を経営会議で報告されています。

 

また、現場ヒアリングや定量調査に基づき、「定型作業のシェアードサービス化」「年間1人トレーニング100時間」のようなプランについて、本部長自らが経営会議で発表する(毎月実績はモニタリング報告)など、変革に責任を持って実施しています。

 

このように、トップダウンとボトムアップの双方で全社を巻き込みながら展開することで、経営層の本気度が伝わり社員も本気になる。

 

せっかくの社内改革、全員で本気になってみませんか。

 


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