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Step.2 人材育成の企画・立案

研修の目利き

第7回では、人材育成においてOff-JTを選択した場合に、人材育成企画担当者として何をすべきか、という点を整理しました。

Off-JTにおける人材育成企画担当者の重要な仕事の一つとして、『研修の目利き』というものがあります。『研修の目利き』とは、主に外部ベンダーが企画提案する研修について、感覚ではなく論理的によりよい研修を見抜くこと。この目利きが甘いと、期待した研修効果は得られず、非常に残念な結果となります。
本稿では、より効果的なOff-JTを実施するために、『研修の目利き力』を高めることについて考えます。

『研修の目利き力』を高めるためには、以下の3点を意識した目利きを実践していくことが重要です。

① 研修の本質 (人材に本質的な変化をもたらす内容か)
② 成人学習の5原則 (アンドラゴジーを意識しているか)
③ 学習設計の基本 (4つの障壁をクリアしているか)

以下、順を追ってポイントを見ていきましょう。

 

研修の本質

『研修の目利き力』を高めるためには、そもそも研修とは何なのか?という本質について捉えていく必要があります。

まず、研修とは何のために行うのでしょうか?もちろんケースバイケースではあるのですが、本質的には、『人材に変化を促し、組織のパフォーマンスを向上させるため』です。ここで期待する変化は、HPIモデルのパフォーマンスギャップに該当し、知識やスキル、スタンスやマインドと呼ばれる姿勢などに働きかけ、行動の変化を指します。

次に、研修とは何かと言うと、『人材の変化を促す媒体』と言えます。

では、研修という媒体にはどのような特徴があるのでしょうか?
横軸に変化を期待する項目である「知識」「思考」「行動」、縦軸に変化の程度をおいたマトリクスで考えてみます。

変化を促す媒体としては、様々なものがありますが、職場を離れて実施しうるものとして、研修、講演、本、インターネット(による情報収集)を比較しています。
※e-ラーニングなどのWBTは、職場内でも実施可能として省く。

この図の通り研修という媒体の特徴は、1.より深い変化を実現するもの 2.行動の変化を促すもの と言えるでしょう。

加えて、もう一点特徴を紹介します。

 

縦軸に時間のゆとり、横軸に学習手段の多様性をおいた場合、インターネット、本、講演、研修はこのような位置づけになります。ここから、研修という媒体の特徴は、3.制約条件の少ない中で、多様な手段を用いて変化を促すもの、ともいえるでしょう。

例えば、「醤油づくり」という学習テーマについて、各媒体ができることを比較するとこのようになります。

 

ここまで述べてきたとおり、研修という媒体の特徴は、

1.より深い変化を実現するもの

2.行動の変化を促すもの

3.制約条件の少ない中で、多様な手段を用いて変化を促すもの

ということがイメージできるのではないでしょうか。

まとめると、『研修とは、柔軟な手法を用いて、人材に本質的な変化をもたらし、組織のパフォーマンスを向上させる手段の一つである』と言えます。

企画検討している研修は、これら述べてきた 『研修の本質』 を踏まえたものになっているでしょうか。
よくある残念な実態として、研修の目的が単なる知識付与で終わってしまっていたり、講義のみの硬直的な手段で構成されている研修が見受けられます。

『研修の目利き力』を高めるに当たっては、企画検討している研修を『研修の本質』という観点で検証していくことが重要です。

 

成人学習の5原則

学習や教育を考える際、我々が経験しているものの多くは幼年時代から少年時代に経験した学校教育です。ここでの学習は「教える(teaching)」モデル。この教育は学習理論では、『ペダゴジー(Pedagpgy)』と呼ばれます。

一方で、大人の学習においては、『ペダゴジー』は必ずしも機能しない場合があります。大人の学習においては、正しい答えが存在しない場合もありますし、忙しい大人は、実務や実生活に直接関連しないことに対し、学ぶことに動機づけられないことも多くあります。

従って、大人の学習は、「自ら学ぶことを援助する(helping (to) learn)」モデルである必要があります。学習理論においては、『アンドラゴジー(Andragogy)』と呼ばれます。

 

要するに、子供の学習と大人の学習は大きく異なるということです。
この違いを踏まえ、大人の学習を効果的に行うためには、押さえておくべき原則があります。
それが『成人学習の5原則』です。


1. 活用の原則
成人学習者は「いつかそのうち役立つから」という説得に納得しない。
日々の実践の中で、さっそく使える、役に立つスキルや理論武装を求めている。
学習者の現実の職場や生活空間の状況を的確に把握し、学習内容との接点を設けることが有効だ。

 

2. 協力の原則
権威主義的に学習を強要しても、成人は服従しない。学習者の尊厳とプライドに敬意を払うとともに、指導者と学習者の協力のもとに学習活動を進めていくことが大切である。具体的には、学習目標の設定や学習計画の策定にあたって、成人学習者の自主性を重んじることが重要だ。

 

3. 工夫の原則
問題解決のための正解は1つにかぎらない。ブレーン・ストーミングなどを使って、学習者の創意工夫、自由な発想を引き出すことで、新たな発見や革新が促される。一人で抱えていては解決しなかった問題が、共有し衆知を集めることで解決に導かれることも多い。

 

4. 経験の原則
一人ひとりの成人学習者が持っている豊かな経験を交流しあうことが、指導者と他の学習者にとってきわめて有益である。そのために、色々な人の立場に立って複眼的に考察する機会を増やすとともに、自分自身の経験を絶対的なものと思うことなく、相対化して見直す習慣を育てる必要がある。

 

5. 肯定の原則
指導者もまた一人の学習者である。頭ごなしの否定や批判は、学習者の自尊心を傷つけ、学習意欲の低下を招く。自分の意見とは異なる見解や提案に対して、いったんは肯定的に受け止める度量が、成人学習の指導者には不可欠の条件である。

 

企画検討している研修は『アンドラゴジーな研修』になっているでしょうか?
或いは、『成人学習の5原則』を踏まえたカリキュラムとなっているでしょうか。

残念な実態として、日本の研修においては、大人を対象としながらも『ペタゴジーな研修』となっていたり、『成人学習の5原則』を外した研修が一定数、実施されています。

『研修の目利き力』を高めるに当たっては、企画検討している研修を『アンドラゴジー』 『成人学習の5原則』の観点で検証していくことが重要です。

 

学習設計の基本

大人の学習においては、強制的に学習の機会を設けても、本質的な変化はもたらされません。受講者の状態を踏まえ、意図的に変化をもたらす仕掛けが組み込まれている必要があります。
では、どのように大人の学習では学習を設計すればいいのでしょうか。

研修においては、受講者の変化を阻害する4つの壁があります。
これらの阻害要因を克服する学習ゴールを念頭に置き、学習の設計を行います。

大人の学習において、受講生はやる気が高いとは限りません。まずは、この『やる気の壁』を超え、「面白そう、学んでみたい。」と思わせ、興味がある状態に持って行く必要があります。

次に、学習内容について「分からない」「難しい」「うまくできない」という『理解の壁』があります。それを超え、「なるほど、そういうことか。」という気づきや理解に至らせる必要があります。

三つ目の壁は、『記憶の壁』です。人は学んだそばから忘れていく生き物です。そうならないよう、記憶に定着させ、受講者自らが学習内容を説明できるレベルにまで覚えている状態を実現させる必要があります。

最後の壁は、『実践の壁』です。研修を受講しても、「やっても意味がない。」「私には無理だ。」となると受講生の行動変容は生まれません。そうならないよう、「今日からやってみよう!」と強く思わせることが必要です。

企画検討している研修は『学習設計の基本』を踏まえているでしょうか?
効果の出ない研修の実態として、受講者の『やる気の壁』を超えないまま、難しい理論やスキルの教授を行い、受講生が置き去りにされている研修や、内容を詰め込み過ぎて、『記憶の壁』や『実践の壁』を超えられていない研修が散見されます。

『研修の目利き力』を高めるに当たっては、企画検討している研修を『学習設計の基本』の観点で検証していくことが重要です。

 

研修の目利きの三つの観点、

① 研修の本質 (人材に本質的な変化をもたらす内容か)
② 成人学習の5原則 (アンドラゴジーを意識しているか)
③ 学習設計の基本 (4つの障壁をクリアしているか)

をみてきましたが、いきなり3観点で内容設計・検証することは難しいかもしれません。
まずは、一つの観点から始め、意識できるようになれば次の観点を追加、次を追加、と段階的に付加することで、育成担当者の「高負荷による出来ない障壁」はクリアできるでしょう。

 


 

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