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人材育成の基礎知識

第10回 定量評価と定性評価

評価と人材育成

組織において「人事」と「賃金」はどれだけ改良を重ねても従業員の不満要因にしかならないと言われています。だからと言って、従業員評価を蔑ろにすることはできません。

組織における「評価」は、その組織が健全に運営されるために不可欠なものです。
組織の規模や従業員のキャリアバランス、或いは現在の組織業績など、様々な複合的な要素を勘案した上で「評価の仕方」を改良し続けていくことによって、「正直者が馬鹿を見ない」評価制度へと一歩ずつでも近づけていくことが人事部門をはじめとした管理者側の大切なスタンスであることに疑いの余地はありません。

但し、本稿では「評価」を人事制度の側面から掘り下げていくのでなく、あくまでも管理者や育成担当者が『 現場業務の中でどのように定量的・定性的な評価をしながら人材育成を推進していくのか 』という点に焦点を絞ってお伝えしたいと思います。

定量評価

まず、管理者が部下に対して定量的な評価を行う場合、主に2つの評価軸で評価をします。

  1. 完了評価(一定の期間で、成績/業績の達成率を定量的に推し量る)
  2. プロセス評価(完了評価を得るために必要な職務遂行能力とコンピテンシーで定量的に推し量る)

完了評価は「成績」と「業績」の2軸

「成績」とは

単純な指示業務や個人設定の目標に対する結果(出来たか出来ていないか)

「業績」とは

目標の高さと達成率の掛け算(難易度とその達成率)

成績と業績という言葉は多くの企業で混同して使われがちですが、本来は上記のような切り分けをしながら全く別物の2軸として評価するものです。成績評価は「達成した・達成出来ていない」のシンプルな評価になることが多く、一方で業績評価はその達成率によって細かく重み付けをすることが可能です。
最終的にはそれら2つの評価を統合してインセンティブ・昇進昇格などの人事制度・賃金制度へと重ねられていきます。

特に育成という観点から完了評価を見た場合、成績に関する目標設定は「単純な業務ミッション」及び「個人が自由に設定できる業務ミッション」であり、その難易度は問わないケースが大半です。それに対して業績評価は、個人能力より少し上の難易度に設定された「組織が個人に期待するミッション」に段階的な目標を設定し、その目標達成を目指してPDCAの実務支援を行うことで本人のスキルを高めていきます。
言わば業績目標は、部下育成の視点を強く含んだ重要な育成戦略を内包していると言えるでしょう。

また、業績が育成戦略と紐づいている以上、その評価対象である部下と担当管理者がその目標を設定するための面談を行う場が不可欠になります。ここで重要なことは、業績達成の先にある人事評価ばかりを見ず、目の前の部下をどういったキャリアパスに基づいて成長曲線に乗せるべきかという成長シナリオも含みながら業績目標設定の面談を行うことにあります。
管理者は、評価のためだけの行動計画にならないよう細心の注意を払いながら、部下の成長を促進するひとつのフォーマットとして業績目標設定を捉えることが大切です。

プロセス評価は「職務遂行能力」と「コンピテンシー」の2軸

結果がどうだったかを推し量るのが完了評価であれば、その結果をより優れたものにするために必要な能力をどの程度発揮できているのか、というプロセスを見るのが「プロセス評価」です。
主には職務遂行能力とコンピテンシーという切り口で定量化していきますが、近年では競合他社との競争が激化する中、より高い業績を求めてコンピテンシーでの評価に軸足を置く企業が増えているのが実態です。

職務遂行能力評価

そもそも職務遂行能力は、いくつかの職能軸(管理職能・育成/決裁職能/一般職能など ※組織の規模や業態によって設定は違う)で求められる能力(知識/技能習熟度・精神的習熟度・情意など)を明文化し、その領域を10段階前後の等級に区分した職能等級基準書を基に評価をしていくというものです。
職務遂行能力評価のメリットデメリットとしては、

<メリット>

職務を遂行するために必要な知識を示しているため、関連性のある職種を跨いで汎用的な評価軸として活用できる。

<デメリット>

評価が抽象化されがちで、実行できたからと言ってすべてが高業績にリンクしていくわけではない

などが挙げられます。

コンピテンシー評価

それに対して、コンピテンシーとは「コンスタントに高業績をあげることの出来る人材をモデルにした行動特性」を評価項目にするというものです。その対象者の具体的な行動をインタビューやアンケートで抽出・分析し、それを実現するための能力をあぶり出して評価項目に置き換えていきます。

最も重要なことは、コンピテンシーそのものが職務遂行能力評価と異なり、人事評価を前提に開発されたものではないということにあります。コンピテンシーは高業績者の行動はもとより、その背景にある価値観や考え方などが重視されています。組織固有の優秀人材とは何かという問いかけを、コンピテンシーモデルを通じて言語化し、採用や育成のフェーズで積極的に活用することの出来るものです。

<メリット>

業績を向上させるために必要な固有の行動を示しているため、より具体的な行動評価が出来る

<デメリット>
  • 職務内容が曖昧である場合や、職種設定が多い場合は作成項目が多岐にわたる。
  • 高業績者が不在の場合は、コンピテンシー設定がそもそも不可能

近年、多くの企業で従業員育成も踏まえたコンピテンシー作成のニーズは増えてきました。しかし、高業績者が見当たらないため、他企業のコンピテンシーをあてがうという本末転倒な企業が存在することも事実です。コンピテンシーはあくまでも「自社ならでは」の必要があります。

コンピテンシーは見方を変えればその企業の文化継承であり、独自コンピテンシーの先にある他社との差別化によってより事業を加速化させる取り組みの一端をなしています。コンピテンシーが設定できない場合は、まずは一般的な職務遂行能力評価を導入し、高業績者育成に向けた土台を形成することが賢明だと言えるでしょう。

定性評価

時として管理者・育成者は経験値やスキルの低い新入社員やローキャリアスキル社員、或いは「ぶら下がり」と言われるモチベーションの低い社員も含めてチームとして成績業績を求めていかなければなりません。そこで機能するのが「定性評価」です。

人事評価は原則としてすべて定量化しなくてはいけません。定性軸で目標設定シートを記入させたとしても、その評価は必ず定量的になされます。人事評価に紐づく「評価手法」に定性軸は存在しません。

ここで言う「定性評価」は、例えばローキャリア社員のモチベーションを実務上、下げないために行う管理手法です。人事考課に紐づく評価ではなく、実務における行動促進・モチベーション維持のための評価です。

別名 「らしさ評価」

この定性評価は別名「らしさ評価」とも言われます。完了評価もプロセス評価も機能しないフェーズに位置する社員に対して、その社員らしい「人格や性格」に対して評価を行う方法です。本来、その領域は人事評価対象外ですが、定量的に評価される頻度の少ない対象者にとっては、この「らしさ評価」が組織から唯一、自己存在認知を得られる極めて重要なドライブになっていきます。

<メリット>
  • 管理者の裁量次第で、評価(承認)する頻度を自由にコントロールできる
  • 何らかの理由で能力の伴わない社員であっても、チームメンバーとしてモチベーションを保つことに繋がり、生産性の低下を防げる
<デメリット>
  • 定性評価はあくまでもチームの生産性を阻害しないように仕向ける一過性の高い処方箋であり、成績や業績を担保するための職務能力向上やコンピテンシー実践という根本的な改善は別途必要
  • 定性評価を繰り返しても、人事評価には適用されない評価の為、「らしさ評価」を継続し続けるとその効果は薄れる。

管理者が行う「評価」は人事制度に紐づく評価と、チームメンバーのパフォーマンスを最大化するために必要な日常的実務評価に分けられます。人事評価制度における評価は定量評価であり、実務支援における評価は「定量評価」と「定性(らしさ)評価」です。

Point! 「らしさ」のストック

管理者自身から距離感が遠くなるほど、その対象者の素養や性格や特徴は当然、掴みづらくなります。定量評価で評価できる社員はそれでも成果を見れば評価を行えるので問題ないのですが、新入社員・ローキャリアとは接点が少なかったり、ぶら下がり社員には興味を持てなかったりという理由で疎遠になりがちです。

しかし、そういう対象者ほど、定性評価を必要とするということはこれまで述べてきたとおりです。その人物の素養や性格で承認・評価をしていくためには、それ相応の情報のストックが必要です。対象者の言動に目配せをしながら、常にどのような「らしさ」を持っている人物なのかをチェックし、情報をストックすることで、その都度の定性評価(らしさ評価)に説得力を付加することが可能になります。

管理者として完了評価やプロセス評価は可視化しやすいため、意識がそちらばかりに向きがちです。しかし、何らかの理由によって生産性の低い社員も含めて、チームのパフォーマンスを最大化するミッションを背負っている以上、実務支援に必要な定性評価を巧みに組み込みながら日常的な定性評価術を理解しておく必要があると言えるでしょう。

 


 

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